

人材紹介業の運営には、求人者(企業)と求職者(個人)の集客が欠かせません。そして、集客の代表的な手段となるものが「求人広告」。チラシやホームページ、バナー広告などを活用した集客です。
とはいえ「人材紹介業のチラシやホームページのデザインは、どのようにすればいいのだろう」「どんなデザインがいいのだろう」と迷ってしまう方も多いでしょう。
今回は、人材紹介業の集客に役立つチラシ・ホームページデザインをまとめて紹介します。
まずは人材紹介業の集客は「チラシが良いか」「ホームページが良いか」や、後半で紹介する「役立つデザイン」の選定基準を紹介します。
結論から言えば「ターゲット」と「目的」によります。
基本的には印刷の手間がなく、ターゲット層に合わせたLP(ランディングページ)を任意の数だけ増やすことができ、ネット広告との相性も良いホームページを活用した集客が良いでしょう。
ただし、ターゲットが明確ならばチラシも集客ツールとして検討の余地があります。
基本的にはホームページを活用した集客がおすすめです。
ホームページを活用するメリットは以下の通りです。
人材紹介業の許認可申請の要件は緩和が続いており、2020年現在では一定の要件を満たしていればシェアオフィスやレンタルオフィスでの開業も可能です。
また近年では、対面ではなくビデオ通話やチャットを活用した面談を行う人材紹介会社も増加。開業時に「対面での面談が存在せず、オンライン専業で事業を行う」ことを明記すると、オフィス要件を満たしていなくとも免許交付が受けられるケースも出てきています。
リモートワークやテレワークの普及を受け、人材紹介業の面談もオンラインにシフトしつつあります。人材業界のトレンドに対応していくためにも、ホームページは必須と言えるでしょう。
ホームページを用意することは前提としたうえで、ターゲットと配布先が明確な場合にはチラシも集客ツールとして検討の余地があります。
たとえば大規模な転職フェアへの出展が決定しており「ブースに一人でも多くの求職者(個人)を呼び込む」ことを目的とする場合には、チラシの配布は有効な手段の1つです。
求人者(企業)の集客を目的とする場合、チラシを含む「紙媒体」は依然として強力なツールの1つです。
たとえば比較的高齢の地方の経営者がターゲットの場合、地方の経済新聞への折り込みチラシの封入などは有力なアプローチ方法の1つです。
より多額の予算を確保できる場合は、チラシにこだわらず、地方の新聞への広告掲載も良いでしょう。
チラシやホームページのデザインの方向性を決めたら、ホームページ制作会社やデザイン会社に発注を行います。
また少額な発注の場合は、クラウドソーシングサイトやスキルシェアサービスで個人のクリエイターに案件を発注するのも手です。代表的なサービスにはクラウドワークスやココナラなどがあります。
今回紹介する、人材紹介に役立つチラシ、ホームページの選定基準を解説します。
1つ目は「サービスの利用メリット」に関するもの。
たとえば求人者(企業)を対象とするチラシの場合、一目で「プロフェッショナル人材の採用が可能」「補助金の交付申請サポートが受けられる」「支払いは成果報酬型のため着手金などは不要」など、サービスごとのメリットが明確に分かるデザインが望ましいです。
今回紹介するチラシやホームページのデザインは、いずれも一目でメリットがわかりやすいものです。
たとえばホームページの場合「求職者を対象とするLP」と「求人者を対象とするLP」はデザインを分けるべきです。
なぜならば「求職者」にとっては、求人者を対象とする情報は不要なものです。その逆も同様です。
また「求職者」というターゲットも、まだ幅が広いものです。
たとえば、想定する主な求職者が「薬剤師」であれば薬剤師に特化したキャッチコピーやバナーデザインを考案し、掲載することをおすすめします。たとえばホームページ編で紹介する「医師転職ドットコム」は、ターゲットを明快に絞り込んだデザインの好例です。
奇抜なデザインやリッチな表現を取り入れたデザインのものは避けました。
クラウドソーシングやスキルシェアサービスで個人クリエイターに発注を行ったとしても、比較的低単価でデザインを再現できる可能性が高いページやチラシを選んでいます。
ここからはチラシのおすすめデザインを紹介していきます。
「山口県プロフェッショナル人材戦略拠点」の紹介チラシです。
「新たな事業を展開したい」「後継者に悩んでいる」など、会社の方向性や採用戦略に関する決定権を持つ上層部や代表者にアプローチする文言を大きく表示していることが特徴です。
サービス名に「プロフェッショナル人材」の文言が含まれていることも、サービスの特色がわかりやすいです。
基調とするグリーンで、サービス全体にクリーンな印象を与えつつ、補助金サポートなど専門性が高い内容の記載箇所には人物の顔の切り抜きを使用していることもポイントです。
CAD・CAMに関する専門的なスキルを持つベトナム人技術者の人材紹介サービスのチラシです。
一見、テキスト中心のシンプルなチラシに見えますが「外国人雇用のよくある悩みに対する解決策」「ベトナム人技術者の強み」「金銭的メリット」など、求人者が求める情報が過不足なくまとまっている点が優れています。
3か月契約~など短期・中期の雇用にも対応する人材紹介サービスです。
全国22万人のデータベースから採用ニーズに合致する人材を紹介。なおかつ紹介手数料が16万円~と安価であることが特徴です。
サービスの大きな強みである「低価格」を全面的に押し出したレイアウトが「サービスのメリットの分かりやすさ」において優れています。
続いて、ホームページ編のおすすめデザインを紹介します。
産業医や製薬会社のメディカルドクターなど、医師専門の求人案件を取り扱う人材紹介サービスです。
「非公開求人」を全面に押し出したレイアウトと、明朝体のフォント。上品な配色が「プレミアムさ」を感じさせるデザインです。
医師の転職は「関連する大学医局に知られたくない」「不要な人事の混乱を招きたくない」など、医師・医療機関の双方が個人情報の取扱いに敏感になる傾向が強いです。
過不足なく必要な情報を、上品な配色とフォント選定で丁寧にまとめあげつつ「非公開求人」「高年収」など求職者にとって訴求力が強い文言を適度に盛り込んだ仕上がりです。
ベンチャー・スタートアップに特化した人材紹介サービスです。「ベンチャーをメガベンチャーに変える人材へ」と成長意欲の強い若手ビジネスパーソンを刺激する文言を大きく打ち出したうえで、すぐにキャリアカウンセリングに誘導するために「無料」の文言を添えたボタンを用意しています。
またベンチャー転職に不安を感じるビジネスパーソンも少なくないことから、転職成功ストーリーへの導線を多く設けた導線のデザインも特徴です。
外資系やハイクラス求人に強みを持つ人材紹介会社「JAC Recruitment」のホームページです。
一般的に転職市場では、30代から徐々に転職が難しくなると言われます。一方でJAC Recruitmentでは管理職・経営層の求人案件も多く取り扱うことから、50代の転職実績も多いことが特徴。
50代など年齢層が高いターゲットを視野に入れていることが、トップページのバナーの写真選定などに表れています。
また年齢が上がってからの転職は、求職者(個人)にとって不安が大きいことも事実です。よってキャッチコピーや配色、レイアウトなどを通じて「実績」「安心感」を強くアピールしています。
人材紹介業の集客に役立つチラシ・ホームページデザインを紹介しました。
人材紹介業の立ち上げを検討している方は、ぜひ自社のターゲットに近いサービスのチラシやホームページデザインを参考にしてみてください。
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