

人材紹介をはじめとするマッチングサービスを自社で展開することに関心があるビジネスパーソンの方は多いのではないでしょうか。こうしたマッチングサービスの国内の最大手の1つが「リクルート社」。同社のビジネスモデルは「リボンモデル」と呼ばれます。
画像および実例付きで同社の「リボンモデル」というメソッドについて、解説します。
リクルート社のビジネスモデル「リボンモデル」は、リクルート社が長らく重要視してきたビジネスモデル。集める、動かす、結ぶの3つのフェーズから構成されており、集客からマッチングの成立までのプロセスを整理し、分かりやすく示すものです。
リボンモデルの基本は以下の通りです。「集める」「動かす」というフェーズを対個人、対企業でそれぞれ行って、両者を最終的に「結ぶ」のが基本的な考え方です。
集めるフェーズでは、主として個人ユーザーと企業クライアントを集めるための施策を展開します。具体的な集客施策やKPIの設定が行われます。
動かすフェーズでは、集めた個人ユーザーや企業クライアントの「ニーズ」や「欲求」を喚起する施策を展開します。
いわば広くアプローチした潜在顧客を顕在顧客に転換するフェースであり、たとえば個人ユーザーに対して「どのような行動を提案することが一番コンバージョン率が高いのか」などを常に計測して改善していくことなどが必要です。
結ぶフェーズでは、個人ユーザーと企業クライアントをマッチングさせるための施策を展開します。たとえばリクナビであれば「内定承諾」、ゼクシィであれば「式場予約」などの成果を上げることが重要です。
リクナビの場合、カスタマーは「就活生」で、クライアントは「新卒を採用したい企業」です。
リクナビでは、まず就活生の集客を行います。ベストな就職先を見つけるために積極的なユーザーになってもらうことが目標です。同様に新卒を採用したい企業の集客も行います。
リクナビでは、企業クライアントにリクナビ内での認知度向上を促す施策を展開します。企業広告や合同説明会などを通じてベストな学生との出会いを実現することが目標です。
そして就活生に対しては、リクナビ内での企業検索やイベント参加を促す施策を展開します。「なんとなくリクナビに登録した」というような学生が、積極的に選考へと参加してくれるように行動を促していきます。
最終的には、就活生と企業クライアントの間で内定承諾を増やすための施策を展開します。相互のマッチング成立を促し、成果を上げることが重要です。
ゼクシィでは、結婚式を挙げたいカップルと式場をマッチングさせる施策を展開します。
たとえば広く集めたカップルを「ブライダルフェアへの来訪」へと転換し、最終的に式場予約へと結び付けていきます。
リクルート社のビジネスモデル「リボンモデル」は、集客からマッチングの成立までを重視したフレームワークです。リクルート社が展開するサービスであるリクナビやゼクシィなどは、それぞれリボンモデルを活用してユーザーと企業のマッチングを図っています。これらのフェーズごとに施策やKPIを設定し、可能な限りリアルタイムにデータを分析しながら最適な施策を展開することが重要です。
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