

今回はビズリーチの「プラチナスカウト」機能について解説します。プラチナスカウト機能は求人者(企業)だけでなくヘッドハンターも活用できるサービス。後半ではヘッドハンター向けの機能活用のコツも紹介します。
ビズリーチのスカウトサービスには、以下の種類があります。
種類 | 概要 | 料金 |
プラチナスカウト(企業) | 企業との面談確約 | 無料プランでも閲覧、返信可能 |
プラチナスカウト(ヘッドハンター) | ヘッドハンターとの面談確約 | 無料プランでも閲覧、返信可能 |
通常スカウト(ヘッドハンター) | 面談確約無し | 有料プランのみ閲覧、返信可能 |
上記の表に照らし合わせて「面談が確約しているのか」「面談が確約している場合、相手は企業なのか、ヘッドハンターなのか」を見極めると、自身に届いたスカウトがどの種類のものか正確に見分けられます。
プラチナスカウトは「企業」もしくは「ヘッドハンター」が送信できる送信可能な回数が限られたスカウトです。
採用サイドにとっては自社が求める人材に対して、面談を確約して内定までのプロセスを簡略化。優秀な人材を早期に囲い込める点がメリット。
一方で送信可能回数が限られているうえに、最終的な採用決定人数などが「ヘッドハンターランク」に関わるため、プラチナスカウトはむやみに連続して送信することができるものではありません。
求職者サイドにとっては、面談が確約しているため書類選考の手間がなくなることがメリットです。
プラチナスカウトは、企業、もしくはヘッドハンターとの面談が確約していることが特徴です。
なおヘッドハンターからのプラチナスカウトの場合、ヘッドハンターとの面談は確約されるものの、企業との面談が確約しているわけではありません。ヘッドハンターとの面談に進む場合、該当するヘッドハンターのランクを入念にチェックすることもお勧めします。
ちなみに上記の表の3通りのスカウトのうち、送信者が企業のものは「プラチナスカウト」のみ。企業が求職者(個人)に直接送信するスカウトは、プラチナスカウトのみ。ヘッドハンターだけが「プラチナスカウト」と「通常スカウト」を使い分けることができます。
ビズリーチにはスタンダードプラン(無料会員)とプレミアムプラン(有料会員)があります。そして、プラチナスカウトは無料会員でも閲覧・返信が可能です。
スタンダードプランの会員には「転職意思が現時点では強くはないものの、自分の市場価値は正確に把握したいハイクラス人材」が含まれています。特にヘッドハンターにとっては、そうしたハイクラス人材と面談を行うことで転職を後押し。マッチングを成立させられる可能性があります。リーチできる層が広いことはメリットでしょう。
ビズリーチの内定率は公表されていません。
一般的な転職エージェントの内定率は、およそ4%~5%です。
ビズリーチはハイクラス人材向けのサービスであり、なおかつプラチナスカウトは登録者の中でも厳選された人材に送られるものです。一説には30%の内定率があるとの噂もあります。
30%の内定率が確実にあるかは何とも言えませんが、一般の転職エージェントの倍程度の内定率があったとしても不思議ではありません。
ビズリーチのプラチナスカウトは「ヘッドハンタースコア」と密接な関連があります。ビズリーチのプラチナスカウトの仕組みを解説します。
ヘッドハンターとは、「サーチ型」と呼ばれるビジネスモデルの人材紹介会社に所属する個人営業の担当者を指す用語です。
サーチ型の人材紹介のビジネスモデルについては、こちらで解説しています。
ビズリーチでプラチナスカウトを送ることができるのは、自社で採用を行う一般企業だけではありません。人材紹介会社もスカウトを送ることが可能です。
人材紹介会社にとっては、ビズリーチに所定の手数料を支払う必要があるものの、ハイクラス人材にアプローチできることが大きなメリットです。
ビズリーチでは以下の指標に沿って、ヘッドハンターのランク付けが行われます。
・直近6か月の採用決定人数
・採用された会員の決定年収
・送信したプラチナスカウトの返信率
上記に沿って、Sランク~新規加入(スコアなし)まで評価付けが行われます。
・Sランク・・・4.0~5.0
・Aランク・・・3.5~4.0
・Bランク・・・3.0~3.5
・Cランク・・・2.5~3.0
・Dランク・・・2.5未満
・新規加入・・・スコアなし
新規加入のヘッドハンターにとって、ヘッドハンタースコアをSランクまですぐに高めることは簡単ではありません。
人材紹介会社の立ち上げと同様に、まずはニッチかつ安定した需要があるマーケットを見極め、競合が少ない中で実績を積み上げていくことが必要でしょう。
プラチナスカウトに企業・ヘッドハンターが割く予算は、ビズリーチの料金体系から算出可能です。
プラチナスカウトを利用する企業・ヘッドハンターがビズリーチに支払う料金の目安は以下の通りです。
ちなみにスカウトメール料は、400通までは基本利用料に含まれています。
・基本利用料:スタンダードプランの場合、6ヶ月85万円
・スカウトメール料:400通以上送る場合、10万円につき20通
・採用時の成果報酬:年収の15%。年収の15%が70万円に満たない場合、一律70万円。
ビズリーチの成功報酬は、採用した人材の理論年収の15%です。人材紹介会社の手数料の目安は、理論年収の30%です。
つまりビズリーチ経由でヘッドハンティングを行う場合、求人者(企業)から支払われる報酬額の半額がビズリーチに渡ることとなります。また、報酬額の半額に加えて基本利用料と400通以上スカウトメールを送る場合の料金が発生します。
マッチングする人材の年収ラインも、ビズリーチを活用してヘッドハンティングを行う場合には慎重な検討が必要でしょう。
ここからはヘッドハンティングを行う事業者向けに、プラチナスカウトを使いこなすコツを紹介します。
ハイクラス人材にアプローチできる一方で、マッチングに成功したとしても人材紹介会社に支払われる理論年収の30%の報酬額のうち、半分をビズリーチに支払う必要があります。特に今からビズリーチを使い始める場合は、ヘッドハンタースコアも低い状態からのスタートです。スコアを高く保ちつつ、自社の利益もキープするために心がけるべきことを解説します。
まず「特定の業種に可能な限りフォーカスする」ことが必要です。
ヘッドハンタースコアが低い状態からのスタートとなる上に、スカウトメールの件数は基本料金内では400通に制限されています。開封率が5%とした場合、開封する人材はわずか20名です。面談に進む割合や内定率も考慮すると、400通のスカウトメールのうち、マッチング成立に至る人材は1名~2名いるかいないか、でしょう。
競合が少ない業種にフォーカスしてスカウトメールを送信。実績を積み上げていきましょう。
ヘッドハンタースコアには、プラチナスカウトの返信率やマッチング成立した人材の年収などが評価指標として採用されています。
ヘッドハンターとして登録したばかりの事業者の場合、マッチング数の面では評価が低くならざるを得ません。自助努力で改善しやすいのは、スカウトの返信率。応募者の関心を喚起するメール文面を常に探りましょう。
繰り返しですが、マッチング成立時にはビズリーチに成果報酬として年収の15%を支払う必要があります。
15%の成果報酬を支払っても十分な利益率を担保するためには、人材の年収の平均ラインを高く保つ必要があります。年収の平均ラインを高く保った場合にマッチング成立が難しいとしたら、利用するサービスをIndeedなどよりコストを安く抑えやすいプラットフォームに切り替えるタイミングでしょう。
最後に、ヘッドハンティング等を手掛ける人材紹介会社の担当者の方に向け、ビズリーチ以外のおすすめサービスを紹介します。
求人情報専門検索エンジンの「Indeed」は、人材紹介会社が求職者集客の手段として、スポンサー求人枠(有料広告)を活用可能です。スポンサー求人枠の仕組みは、一般的な検索エンジンのリスティング広告と同等。工夫次第で求職者集客の応募単価を抑えることも可能であり、スポンサー求人枠の運用ノウハウが社内に確立されれば自社の集客手段として貴重なものとなるでしょう。
agent bankは、法人営業不要で人材紹介サービスを運営できる「求人データベース」です。agent bankの利用者は、クラウドに掲載されている求人案件に対して自社でリーチしている求職者をマッチングすることで人材紹介手数料収入を得ることができます。
つまり、Indeedで集客した求職者をagent bankに公開されている求人案件をマッチングすることで人材紹介業を運営できます。
人材紹介マガジンを運営するagent bankでは、人材紹介会社向けのIndeedセミナーも無料で開催しているためご興味がある方は以下のページから詳細をご確認ください。
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