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人材紹介会社関連のよくあるトラブルと対処法まとめ!経歴詐称や鬱病への対応

    人材紹介(有料職業紹介)は「人材」を扱うビジネスのため、「人」に関するトラブルはつきものです。 時には「経歴詐称」や「入社後すぐの退職」といった問題が発生してしまうこともあるでしょう。 トラブルの内訳やケーススタディ、対処法を紹介します。

    今回は「人材紹介会社関連のよくあるトラブル」について紹介します。
    人材紹介(有料職業紹介)は「人材」を扱うビジネスのため、「人」に関するトラブルはつきものです。

    時には「経歴詐称」「入社後すぐの退職」といった問題が発生してしまうこともあるでしょう。

    トラブルの内訳やケーススタディ、対処法を紹介します。

    人材紹介会社関連のよくあるトラブル

    主な人材紹介関連のトラブルを、3通り紹介します。

    返金対応も含め、人材紹介会社サイドの責任を問われるケースがあるものは「経歴詐称」と「入社後即退職」。

    反対に、求職者と求人者の責任を問うことができるものは「中抜き」です。

    経歴詐称

    求職者(個人)の経歴詐称は大きく分けて二通りに分かれます。

    ・意図的に学歴や職歴を偽るもの
    ・本人の記憶違いなどによる意図しない経歴詐称

    後者の「記憶違いによる経歴詐称」は、求職者(個人)の転職回数が多いケースなどで稀に発生します。

    たとえば「試用期間」としてある会社に数か月間在籍し、離職したケースなどでは求職者は「あくまで試用期間だったため」などとして経歴に記載しないことがあります。

    しかし、求職者の履歴書や職務経歴書は公文書に近い扱いのものです。

    記載漏れや記憶違いによる軽微なミスであれば、求人者(企業)サイドも大きな問題にはしないケースが多いです。

    しかし、あまりにも記載漏れが多すぎる場合には「悪質性が高い」として採用取り消しに至ることもあります。

    この場合、求人企業からは人材紹介会社に対して「キャリアカウンセリングの質」を強く問われる可能性があります。

    入社後に、本人にとっては意図しないものだとしても「経歴詐称」が発覚。採用取り消しに至った場合、求人者が人材紹介会社に対しても返金対応を求めるケースもあります。

    実際に返金対応に至るか否かは、契約書の文言の内容にもよります。また採用取り消しに「採用企業側の過失がなかったか」を個別に見極める必要があり、ケースバイケースです。

    前者の「意図的に学歴や職歴を偽るもの」は、よりきわめて悪質性が高く、裁判に発展するケースもあります。

    入社後即退職

    人材の「早期離職」に関するものです。

    紹介先企業とのミスマッチなど、紹介先企業に入社するも3か月以内に退職するといったケースは珍しくはありません。

    多くの人材紹介会社では、早期退職について補償期間を設定。入社日から退職日までの日数に応じて返金率を定めた上で、返金に応じるケースが多いです。

    より詳細な人材紹介会社の返金規定については、こちらの記事で解説しています。

    中抜き

    office

    中抜きとは、求職者(個人)と求人者(企業)が人材紹介会社を介さずに連絡を取り合い、採用に至るものです。

    多くの人材紹介会社では規約に、求職者と求人者が直接連絡を取り合うことを禁じる文言を定めています。

    一方で「人材紹介会社から紹介された当時は求職者と求人者が互いに魅力を感じず、採用に至らなかった」ものの「後日、求職者が同じ企業の別の求人に応募。そのタイミングで相互にマッチングし、採用に至った」というケースも考えられます。

    つまり、求職者と求人者が意図的に中抜きしたことを証明することの難易度はそれなりに高めです。

    対応策の1つとしては紹介先企業との契約書の文面を作成する際、弁護士にリーガルチェックを依頼することがおすすめです。

    トラブル発生時に人材紹介会社に返金の責任は生じる?

    トラブル発生時、人材紹介会社には紹介手数料の返金の責任が発生するのでしょうか。

    それともトラブルそのものの解消に尽力すれば、返金対応は必ずしも行う必要はないのでしょうか。

    結論から言えば「契約書の内容に準じ」た上で、紹介先企業と人材紹介会社それぞれの過失の有無によります。

    【前提】紹介先企業との契約書の内容に準じる

    書類

    前提として、返金対応の有無は契約書の内容に準じます。

    たとえば人材紹介業の慣例として、紹介した人材の早期離職に対しては一定のパーセンテージの返金規定を設けることが一般的です。

    上記以外の返金規定を設けるか否かは、紹介する人材の品質やその人材紹介会社の運営方針にもよるでしょう。

    例えば外国籍の候補者を扱う人材紹介会社では、紹介手数料のパーセンテージを国内の紹介会社より大幅に安く設定する一方で返金規定はやや厳しめに設定しているというケースもあります。

    こうした料金設定には「手数料のパーセンテージを安くして、外国人人材紹介サービスの敷居を下げたい」という狙いと「日本企業が外国人を採用した際に発生しがちな、ミスマッチによる離職とそれに伴う返金対応を1つでも減らしたい」という狙いが同居しています。

    紹介先企業の過失の有無

    記事の前半で、求職者(個人)の「意図しない経歴詐称」について紹介しました。

    あまりにも履歴書や職務経歴書に抜け漏れが多いと「悪質」ととらえられるケースがあることは、前述のとおりです。

    finance

    一方で、どこからどこまでが「悪質ではなく、ミスの範疇」でどこからが「悪質」かは企業の人事担当者によっても見解が分かれるでしょう。

    一般的に見れば「ミス」の範疇のものを、採用先企業が過剰に反応し「悪質」と判断し採用取り消しに至ったとしましょう。

    この場合、求職者(個人)や人材紹介会社に「明らかな過失があるか」は何とも言いづらいものとなります。

    職歴の漏れがミスの範疇であり悪意がないものであれば採用先企業を騙す意図はなく、面接で能力を認められている以上、職務遂行能力にも問題がなかった可能性が高いためです。

    つまり、求職者(個人)と人材紹介会社の過失による早期退職ではなく、あくまで「紹介先企業の問題である」と位置づけることもできます。

    このように、人材紹介会社が「本当に返金対応に応じるか」は紹介先企業の過失の有無も検討したうえで最終判断を下すことも多いです。

    判断ができない場合は、社の法務部や弁護士に見解を尋ねましょう。

    人材紹介会社の責任の有無

    人材紹介会社の責任の有無も、重要なポイントです。

    たとえばケーススタディで紹介する「鬱病」のケースです。求職者(個人)が鬱病を患っていることをキャリアカウンセラーに伝えていたにも関わらず、そのことを伏せて紹介先企業とマッチングさせて早期離職に至った場合は「人材紹介会社に責任がある」こととなります。

    この場合、返金対応だけでなく「紹介先企業に損害を与えた」として裁判に至る場合もあります。

    人材紹介会社のトラブルに関するケーススタディ・対処法

    ここからは具体的なケーススタディと対処法を見ていきましょう。

    紹介した人材が経歴詐称をしていた場合の対処法

    office

    以下のケースを考えてみましょう。

    20代後半の男性Aさんは「大学卒業後、正規雇用ではなく多数の派遣やアルバイトを続けてきた」と人材紹介会社のキャリアカウンセラーに伝えていました。そして20代後半で未経験から営業会社に、人材紹介会社経由で入社することとなりました。

    しかし、入社後に年金手帳の履歴から経歴詐称が発覚。実は何社もの企業に中途入社するものの、早期退職していたことが判明。鬱病などの通院歴は確認されなかったものの、紹介先企業の担当者から「早期退職リスクが極めて高い」として、人材紹介会社は返金対応を迫られています。

    上のケーススタディには複数の論点があります。

    1.20代後半の男性Aさんは、複数の中途入社を「試用期間」と認識しており履歴書に記載の必要がない項目と考えていた可能性はないか

    2.キャリアカウンセラーは男性Aさんの履歴書・職務経歴書の抜け漏れに気づくタイミングは無かったのか

    3.男性Aさんは退職したわけではなく、紹介先企業から「早期退職リスクが高い」と判定されている段階に過ぎない

    3を踏まえると、人材紹介会社には返金対応の必要はないでしょう。また1を踏まえると、男性Aさんの悪質性には議論の余地があります。

    ただし、紹介先企業の人事担当者が「紹介された人材の品質に満足していない」ことも事実でしょう。

    紹介先企業との良好な関係を保つという点を踏まえると、たとえば個別にフリーリプレイスメントとして別の人材も1名無償で紹介するといった対応は検討の余地があるでしょう。

    紹介した人材が入社後数日で退職し、鬱病を患っていたことが判明した場合の対処法

    programming

    以下のケースを考えてみましょう。

    30代女性Bさんを、事務職として企業に紹介。しかし30代女性Bさんは人材紹介会社の利用開始前から鬱病を患っており、入社後数日で離職しました

    紹介先企業は「キャリアカウンセラーは鬱病を明らかに見抜くことができたはずだ」として、返金対応に加えて損害賠償請求を行うとしています。

    この場合、人材紹介会社が「女性Bさんの鬱病を見抜くことができたか」が論点となります。

    何故なら、紹介先企業は「返金対応」だけでなく「損害賠償」を請求しているためです。

    早期離職している段階で返金対応には応じる必要があるでしょう。

    返金に加え、損害賠償も行う必要があるかは「人材紹介会社の過失があるか」によります。

    キャリアカウンセラーの、カウンセリングの記録を1つ1つ振り返ることが必要となるでしょう。キャリアカウンセラーが適切に、過去の職歴や退職理由などを聞き出しているかも論点となるでしょう。

    また、鬱病は決してビジネスパーソンにとって珍しい病気ではないことも事実です。紹介先企業に丁重に謝罪をし、フリーリプレイスメントなどの対応を提案することで和解できるケースも多いです。

    弁護士を交えて、ケースバイケースで対応をしましょう。

    トラブルを未然に防ぐには

    トラブルを未然に防ぐには、以下の2点が重要です。

    ・様々なトラブルのパターンを予測した上での、キャリアカウンセラーやリクルーティングアドバイザー向けの対応マニュアルを整備しておく

    ・必要に応じて上記マニュアルのリーガルチェックを受ける

    特に人材紹介会社を未経験から立ち上げる場合、はじめのうちは多くの求職者の要望に応じることに目いっぱいで対応が場当たり的になってしまうケースもあるでしょう。

    そうした場当たり的な対応にどのようなリスクがあるのか、客観的に認識することも大事です。

    人材紹介マガジンを運営するagent bankでは、人材紹介会社を立ち上げる個人向けのサポートや各種相談に随時応じています。もし立ち上げ時に不安点がある場合は、ぜひご相談ください。

    まとめ

    今回は人材紹介会社関連のトラブルの原因と対処法、ケーススタディを紹介しました。ぜひトラブル対応の参考にしてください。

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