

今回は国内の主な大手人材紹介会社を4つ紹介します。
大手人材紹介会社は主に「総合型」に分類されるエージェントが比較的多く、ターゲット層も取扱職種も多種多様であることが大きな特徴です。
ただし、ハイクラス人材に特化しているエージェントも大きな売上高を記録しています。
自社のポジショニング戦略を検討する際の、参考にしてください。
まずは国内の大手人材紹介会社を4つ紹介します。
なお、より網羅的に国内の人材紹介会社を詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。大手の「総合型」から、小規模〜中規模の特化型エージェントまで20社をまとめています。
リクルートエージェントは、リクルートグループの人材紹介会社。日本における転職支援実績No.1(※厚生労働省「人材サービス総合サイト」における無期雇用および4ヵ月以上の有期雇用の2019年度実績の合計人数に基づくもの。2020年6月時点)のエージェントです。
2021年2月からは高橋一生さん、柳楽優弥さんが出演するTVCMが放送開始するなど、より一層サービスの知名度が高まっています。
リクルートエージェントの2019年度の転職支援実績は以下の通りです。
■取引社数 :約2万8000社(2019年度実績)
■登録者数 :約125万2000名(2019年度実績)
■転職決定者数 :約5万2000名(2019年度実績)引用元:リクルートエージェント
公式サイトリンク:https://www.r-agent.com/
パソナキャリアは、大手人材派遣会社「パソナ」が運営する転職エージェント。2019年〜2021年のオリコン顧客満足度調査で、3年連続1位に輝くなどサービスの顧客満足度の高さに定評があります。
求人件数は5万件以上。取引実績企業数は16000社以上。転職後の年収アップ率は67.1%です。
パソナグループは本社機能の一部を淡路島に移転することを発表しており、地方創生にも精力的。大都市圏だけでなく、地方で好条件の求人案件を探している方にとっても魅力的なエージェントと言えるでしょう。
公式サイトリンク:https://www.pasonacareer.jp/
dodaはパーソルキャリアが運営する転職エージェント。
求人数はおよそ10万件。全国12箇所に拠点を置いており、リクルートエージェントに次ぐ国内最大級のエージェントです。
dodaでは職種別に転職成功者の平均応募社数を公開しています。職種によって応募社数は大きく異なりますが、全体を平均するとおよそ23社程度。
23社への応募と面接対策を、自分一人で行うことは簡単ではありません。心身ともに負担が大きい転職活動を、きめ細やかなキャリアカウンセリングなどでサポートし転職成功に導いてくれるエージェントの1つと言えるでしょう。
公式サイト:https://doda.jp/
JACリクルートメントはイギリス発祥の日系転職エージェント。30代以上の利用者比率が転職エージェントとしては高く、ハイクラス求人や高年収の求人に強みを持ちます。
求人数はおよそ1万件と「総合型」のリクルートエージェントなどと比較すると少ないものの、求人の「品質」は国内トップクラスと言えるでしょう。
なおイギリス発祥のため、海外展開にも注力しており近年では中国関連の求人にも力を入れています。
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
人材紹介業の業界地図や市場規模、今後の展望についてもご紹介します。
人材業界の市場規模はおよそ7兆円。そのうち6兆円あまりを「人材派遣業」が占めます。
市場規模のデータの詳細は、こちらの記事でまとめています。
人材紹介業は人材派遣業と比較すると、市場規模が小さく「ビジネスモデルとしての知名度」もまだ高くはないと言えるでしょう。
一方、人材紹介業は2009年度以来、右肩上がりで市場の急拡大が続く「将来性が高い市場」であることも事実です。
人材紹介会社の時価総額ランキングは、こちらの記事にまとめています。
1兆円を超える時価総額を誇るのは、リクルートホールディングス。求人情報専門検索エンジン「Indeed」を始め、国内のみならず海外でもサービスを展開。成功を収めていることが大きな要因として挙げられるでしょう。
またみらいワークスやBranding Engineerなど、2010年以降に創業されたスタートアップ企業も上場に成功。
リクルートホールディングスやパーソルホールディングスの時価総額には遠く及ばないものの、創業10年以内のスタートアップの時価総額としては着目すべき数字を挙げていることも要注目です。
平均年収ランキングを分析する際に、注目すべきポイントは「売上ランキング」と「平均年収ランキング」は一致しないことです。
詳細なランキングはこちらの記事を参照してください。
例えば、JACリクルートメントはハイクラス求人に特化している分「取扱求人数」は少なめです。よって人材業界の売上ランキングでは、上位5社にはランクインしません。
一方で平均年収ランキングでは、業界3位の高水準です。このことは「少ない人数で、高い収益性を実現している」ことを意味します。
人材業界の今後の展望は「短期」と「中長期」で切り分けて考える必要があります。
まず短期的な展望としては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う転職市場の冷え込みに対応する必要があります。
有効求人倍率は1.0を割り込んでおり、「ジョブ型雇用」など新たな働き方への対応や、企業サイドの変動費による人材活用ニーズなどに応じていく必要が出てくるでしょう。
中長期の展望としては、人口ピラミッドの変化は避けられません。少子高齢化に伴い、労働力人口が減少。2021年現在、企業からの採用ニーズが大きい20代〜30代半ばのビジネスパーソンの母数そのものが減少していくでしょう。
グローバル展開による海外人材の活用やHRテックによる業務効率化、高齢者の活用など新たな経営戦略を検討することの重要性は高いです。
大手人材紹介会社4社と、市場規模などに関する各種データを紹介しました。
ぜひ業界研究に役立ててください。
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