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市場動向
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【2021年5月最新】有効求人倍率は前月比から横ばいも回復傾向顕著な地域も増加

    2021年6月29日、厚生労働省から「一般職業紹介状況(令和3年5月分)」が発表。2021年5月の有効求人倍率が公表されました。

    2021年5月の有効求人倍率は、前の月と同じ1.09倍。企業の新規求人が緊急事態宣言が初めて発令された2020年5月と比較して7.7%増加するなど、2021年4月から引き続き企業の採用意欲は少しずつ回復しつつもあります。

    今回は、2021年5月の最新数値を1つ1つ紐解いていきます。

    2021年5月最新有効求人倍率及び一般職業紹介の概況

    student

    2021年5月の有効求人倍率は、1.09倍。前月と変わりはありませんでした。

    正社員有効求人倍率(季節調整値)は0.90倍となり、前月を0.02ポイント上回りました。

    4月に引き続き、新規求人(原数値)の数値が改善傾向にあることはポジティブな要素でしょう。

    前年同月と比較すると7.7%増となり、新規求人が前年同月を上回っています。とはいえ新規求人数はコロナ渦以前の数値には回復しておらず、感染拡大前の2019年5月と比較すると3割ほど求人が減少していることもまた事実です。

    引き続き製造業が有効求人倍率の回復を牽引

    2021年5月に増加した新規求人を産業別にみると、製造業(30.3%増)、生活関連サービス業,娯楽業(21.7%増)、サービス業(他に分類されないもの)(15.8%)などで増加傾向。

    製造業の新規求人は4月に引き続き高い水準にあり、有効求人倍率の回復を牽引している業種の1つと言えます。

    正社員有効求人倍率は0.90倍

    2021年5月のパートやアルバイトを除いた正社員有効求人倍率は、0.90倍でした。
    2020年1月からの正社員有効求人倍率の推移は以下の通りです。

    ・2020年1月 1.07倍
    ・2020年2月 1.05倍
    ・2020年3月 1.03倍
    ・2020年4月 0.98倍
    ・2020年5月 0.90倍
    ・2020年6月 0.84倍
    ・2020年7月 0.81倍
    ・2020年8月 0.78倍
    ・2020年9月 0.78倍
    ・2020年10月 0.79倍
    ・2020年11月 0.80倍
    ・2020年12月 0.81倍
    ・2021年1月 0.79倍
    ・2021年2月 0.82倍
    ・2021年3月 0.84倍
    ・2021年4月 0.88倍

    2020年の8月~9月にかけ、ワーストの0.78倍を記録してから正社員有効求人倍率は回復傾向。2021年に入ってからは、5か月連続で正社員有効求人倍率が緩やかに上昇し続けています。

    一般的に3月~4月は転職シーズンに合致し、5月からは求人数は緩やかな減少に転じることが多いです。そうした時期的要因を踏まえても2021年5月の有効求人倍率が増加傾向にあることは、企業の採用ニーズが回復傾向にあることを示しているといえるでしょう。

    新規の求職申込数は大幅減少

    medical

    2021年5月の有効求人倍率に関するデータで特筆すべき項目は、新規求職申込数の減少です。新規の求職申込数は前月比で、マイナス11.7%です。

    求職申込数とは、求職者がハローワークに求職申込をした数を指します。求職申込の減少には2つの要因があると考えられます。

    1つ目は時期的要因。

    3月~4月は転職シーズンに合致するため、求職者の転職意欲も高く、ハローワークに求職申込をする人数が多かったと考えられます。

    一方で5月は転職シーズンから時期がややずれます。5月に差し掛かってから求職申込をする人が4月と比べ相対的に少なかった可能性が考えられます。

    もう1つは、ワクチン接種。国内でのワクチン接種ペースが加速度的に高まっている中で、ワクチン接種まで積極的な求職活動を控える個人も多く、一時的に数値の落ち込みが出た可能性があります。

    回復傾向が顕著な地域と厳しい情勢が続く地域に二分

    有効求人倍率は地域によって大きな差があります。

    たとえば2021年5月の佐賀県の有効求人倍率は、1.18倍。正社員有効求人倍率は0.94倍。いずれの数値も7か月連続で改善しており、全国の有効求人倍率よりも高水準で推移しています。

    特に回復傾向が顕著なのは飲食店。営業を再開する飲食店などが増えたことから、宿泊業・飲食サービス業が前年同月比52.3%増。佐賀労働局も、まん延防止措置などを踏まえ慎重な姿勢を示してはいるもののワクチン接種によって「求人数は増加する」とコメントしています。

    一方で依然として厳しい状況にあるのが、沖縄県。沖縄県内の5月の有効求人倍率は前月より0.05ポイント改善して0.83倍。15か月連続で全国最下位と厳しい水準。5月の完全失業率は前年同月より0.2ポイント悪化した3.6%。根本的な改善にはインバウンド需要の回復が望まれる状態と言えるでしょう。

    まとめ

    有効求人倍率の最新数値について紹介しました。2021年5月の数値はコロナ前の水準には及ばないとは言え、全国的に回復傾向。地域によっては7か月連続で改善しているケースもあるなど、ポジティブな結果と言えるでしょう。
    ワクチン接種の想像を上回るペースでの広がりが求人数の回復を後押ししているとも考えられ、たとえば佐賀県では飲食業の採用ニーズの大きな回復も見られます。
    若年層へのワクチンの接種はまだまだ全国的に「これから」であり、ワクチン普及に伴う求職活動の一層の増加に期待が集まります。

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