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市場動向
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儲かる業界と儲からない業界の違いは?伸びる業種の見分け方・ビジネスモデルの分析手法

    儲かる業界(業種)と儲からない業界(業種)の違いや、これから伸びる業種の見分け方やビジネスモデルの分析手法について紹介します。 記事の後半では、儲かる業界(業種)の具体例や、起業・事業立ち上げの際の注意点も解説します。

    今回は儲かる業界(業種)と儲からない業界(業種)の違いや、これから伸びる業種の見分け方やビジネスモデルの分析手法について紹介します。

    記事の後半では、儲かる業界(業種)の具体例や、起業・事業立ち上げの際の注意点も解説します。

    儲かる業界と儲からない業界の違いは?

    儲かる業界と儲からない業界の違いは、大まかには以下の3点を踏まえて各業界を分析することで見えてきます。

    ・企業が柔軟に市場価格をコントロールできる業界かどうか
    ・他の企業がその業界に新規参入する時、参入障壁が高いかどうか。撤退障壁の有無
    ・各企業が提供する製品・サービス品質が、他の同業他社と同等か

    「企業が柔軟に市場価格をコントロールしづらく」「他の企業にとっての参入障壁が低く」「提供する製品・サービス品質が、同業他社間で均一である」業種は、儲かりづらく、一定の収益性があったとしても参入障壁が低いことから過当競争になりやすいと言えます。

    逆に言えば、儲かる業界は「上の3つの条件の逆」を満たしています。参入障壁が高く、市場価格もコントロールしやすく製品やサービス品質の差別化もしやすい状態です。

    一例として、国内マーケットを対象とした物販について考えてみます。

    項目 物販の場合
    企業が柔軟に市場価格をコントロールできる業界かどうか コントロール自体は可能だが「適正価格」の範囲内であり、急激な値上げは難しい。市場からの値下げ圧力は強め
    他の企業がその業界に新規参入する時、参入障壁が高いかどうか。撤退障壁の有無 Amazonマーケットプレイスやヤフオクなどを活用した物販の場合、参入障壁は極めて低い。実店舗の場合は参入障壁がやや高め
    各企業が提供する製品・サービス品質が、他の同業他社と同等か。差があるか。 商品を仕入れて販売するセレクトショップに近いビジネスモデルの場合は同質。オリジナル製品の場合は企画力に依存する

    コロナ禍の外出自粛の影響もあり、物販は「EC」が市場拡大傾向。

    一方でAmazonマーケットプレイスやヤフオクなどの各種モールは参入障壁が極めて低く、販売される商品の質もOEMなどのオリジナル製品を除き、同質的になりやすいという特徴があります。

    また参入障壁が低い分、各ショップの価格競争が激しく、市場価格のコントロールは可能ではあるもののどちらかと言えば値下げ圧力が強くなりやすいです。逆にAmazonやヤフオクといったモールを使用しない場合、集客に苦戦することも事実です。

    つまり、立ち上げ段階で明確な戦略を持たなくては「儲からない事業になりやすい」可能性があると言えるでしょう。

    たとえば物販の場合、他社にとって参入障壁が高い仕入れルートの開拓やOEM製品の開発。また市場自体を横にずらして「輸出を中心とする」など、複数の戦略を組み合わせて他社への参入障壁を作っていくことが戦略として考えられるでしょう。

    SCP理論とは?「完全競争」「完全独占」の条件

    先に紹介した「企業が柔軟に市場価格をコントロールできる業界かどうか」「他の企業がその業界に新規参入する時、参入障壁が高いかどうか。撤退障壁の有無」「各企業が提供する製品・サービス品質が、他の同業他社と同等か。差があるか」は、SCP理論と呼ばれる経営理論をベースとした考え方です。

    SCP理論とは「Structure-Conduct-Performance Theory」の略であり、マイケル・ポーターの競争戦略の基盤にもなっている理論です。

    「業界を独占できるか」が儲かる業界の見分け方のポイント

    SCP理論で重要視されていることは、一言で言えば競合との差別化です。

    全ての企業が差別化されていない「同じ条件での競争」に参加している状態を、SCP理論では完全競争と呼びます。

    先に国内マーケットの物販の例で解説した通り、参入障壁が低く価格のコントロールがしづらく製品やサービスが同質的であるほど完全競争に近いです。

    完全独占はそれらの条件の真逆であり、完全独占に近ければ近いほど「儲かりやすい」です。

    全ての企業は「完全競争」~「完全独占」の中の、いずれかのポジションに位置しているため、どの業種・どの企業がどのポジションにいるのかを正確に把握することが大事です。

    5つの競争要因

    SCP理論はフレームワークにも落とし込まれ、頻繁に分析向けに扱われます。一例として「5つの競争要因(ファイブ・フォース)」を紹介します。

    項目 内容
    競合の脅威 市場が成熟し、企業がひしめき合っている「競合との競争が熾烈な市場」。商品・サービスの差別化が難しく、差別化をしても競合に模倣されるリスクが高い。
    新規参入の脅威 「政府による規制がない」「高い技術力がなくとも参入できる市場」「新規参入した企業が既存のプレイヤーにコスト優位性で対抗できる環境」など複数の条件がそろうと新規参入の脅威が強まる。
    仕入先(売り手)の脅威 企業が仕入れ先(売り手)を選べない立場にいるとき、仕入れ先(売り手)が供給量をコントロールしたり強硬な値上げを主張することがある。
    顧客の脅威 顧客が自社製品・サービスに思い入れがないとき、他社製品への乗り換えが続出したり、値下げ圧力が強くなることがある。
    代替品の脅威 自社の顧客を満足させる別の製品・サービスやイノベーションの存在。音楽CDがストリーミング配信に取って代わられるなど。

    儲からない業界・衰退する業界の特徴

    SCP理論と、SCP理論の考え方を転用したフレームワークを紹介しました。では実際に「儲からない業界」「衰退する業界」にはどのような特徴があるのでしょうか。

    結論から言えば、5つの競争要因(ファイブ・フォース)の脅威に強く晒されている業界は「儲からない」「衰退する」傾向があります。

    一例は、出版業界です。

    出版は「競合の脅威」「顧客の脅威」「代替品の脅威」に直面している業界と言えます。企業数が多く競争がし烈で、商品・サービスの差別化は決して簡単ではありません。「鬼滅の刃」のような強力なIPを得られた企業は例外ですが、全ての出版社が強いIPを保有しているわけではなく、また投資した全てのタイトルがヒットするわけでもないためです。

    「顧客の脅威」は特に広告面で顕著です。広告主にとっては雑誌などの広告枠以外に、インターネット広告など出稿する枠が多数存在する状態であり「雑誌への広告出稿」にこだわりがなければ乗り換えが発生しやすい状況です。

    「代替品の脅威」は、インターネットの普及に伴う検索エンジンやウェブメディア、動画サイトの広がりが挙げられます。読者は「知りたいことがある」時に書籍を購入するのではなく、検索エンジン経由でウェブメディアを閲覧したり、動画サイトで解説動画を見て学ぶことが増えています。

    従来であれば書籍を購入していた顧客を満足させる、別のイノベーションとしてインターネットが登場したことで出版社の優位性が揺らいでいます。

    コロナ禍以降の不況の影響を受けにくい「伸びる業界」「儲かる業界」

    ここまで「儲かる業界」と「儲からない業界」の違いについて、解説してきました。経営理論を転用することで、差別化戦略の面から「儲かる業界」「儲からない業界」を見分けることは可能です。

    一方で、経営は「世の中の動向」と不可分です。新型コロナウイルスの感染拡大など予測できない事象によって大きく景気は変わり、経営状況が悪化することもあります。

    SCP理論やフレームワークも踏まえつつ、ウィズコロナ~アフターコロナも見据えた「伸びる業界」「儲かる業界」の例を紹介します。

    IT

    IT業界は大きく分けると「受託開発」と「自社サービス」にビジネスモデルが分かれます。受託開発は多くの企業が参入しており、サービス品質の差別化が難しいことから業界規模こそ大きいものの値下げ圧力が強い業態の1つでもあります。

    一方で、自社サービスについては「伸びる」「儲かる」可能性が秘められています。

    IT業界で2021年現在、注目されている考え方は「クロステック」。既存の業界のビジネスとAIやビッグデータなど各種IT技術を結び付けるものです。

    IT化が進んでいないマーケットに参入し、ITサービスを提供することで「紙」「電話」など古くからの手法でビジネスを手掛ける事業者にとって自社は「代替品の脅威」になり得ます。サービスの利便性をアピールして多くの契約者を獲得できれば、競合に「顧客の脅威」「新規参入の脅威」も与えることもできます。

    コロナ禍の外出自粛の影響で、多くの企業で加速度的にテレワークが進んだこともプラス材料です。法人向けのITサービスの需要が拡大しているためです。

    医療・介護

    高齢化社会が進む中で、医療・介護に対する需要は拡大していきます。

    医療現場向けロボットの導入なども進んではいるものの、医療・介護は人の判断が欠かせない業種でもあります。人の命を扱う業種であり、資格の取得が求められる「専門性の高さ」があることから全面的にAI(人工知能)に業務が置き換えられることは当面は考えづらいです。

    医療現場・介護現場向けのITサービスや、医療従事者向けのマッチングサービス。また高齢者向けの介護施設の開業などが今後増えていく可能性が高いでしょう。

    人材紹介

    医療・介護の欄でも触れた通り、国内市場は少子高齢化に伴う労働力人口の減少が避けられません。

    企業が好む若年層のハイスペック人材や転職志望者のマッチングの難易度は今後、徐々に上昇。中高年層の熟練技能や海外人材のマッチング、また再就職支援などへと人材紹介会社の役割は拡大していくでしょう。

    少子高齢化と労働力人口減少に伴う社会構造の変化に対応していくために、職種をまたいだ労働力の移動などは欠かせません。

    高度な雇用の需給調整機能の担い手として、人材紹介会社に寄せられる期待は大きく、今後「伸びる業界」の1つに位置づけられるでしょう。

    人材ビジネスの展望については、こちらの記事でもまとめています。

    また人材紹介業でも、IT業界の欄で紹介した「クロステック」の動きは進んでいます。たとえば人材紹介業では、求人データベースを使うことで法人営業不要ですぐに求人紹介ができるクラウドサービスが広がっています。

    求人データベースについては、こちらも参考にしてください。

    新規事業の立ち上げの注意点

    「儲かる業界」「伸びる業界」は、他社にとって「参入障壁が高い」ケースが往々にして多いです。

    そして参入障壁の一因となっていることが多いのが、政府・行政による「許認可」です。参入障壁が高い市場は、許認可を得た事業者でなくては事業を手掛けることができないという様々な制限が定められていることがあります。

    一例として、以下の記事では人材紹介業の許認可取得について解説しています。併せて参考にしてください。

    まとめ

    儲かる業界と儲からない業界の違いについて解説しました。起業を検討している方は、市場選びの参考にしてください。

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