求人開拓の際に抑えるべき「ドーナツ理論」という考え方とは
先日は、「人材紹介会社が求人案件を無闇に増やすべきでない3つの理由」という記事を更新し、小規模人材紹介会社が紹介事業を運営する際の求人開拓においての注意事項について、解説しました。
では具体的にはどのようなことを意識して、求人を開拓していけばいいのでしょうか。本記事では、求人開拓領域において、一部の小規模人材紹介事業者で注目されている考え方である「ドーナツ理論」について解説していきます。
ドーナツ理論とは?
ドーナツ理論とは、集客用求人の周りを囲うように、異なる魅力ポイントを持っている求人を複数用意し、求職者の入社確度を高めるための考え方を指します。
多くの紹介会社が集客に何らかのサービスを利用しており、応募が集まる人気求人は限られていることが多いです。また、集客で人気が出る求人は、簡単に母集団形成ができるので、採用要件が高いことが多く、その求人だけで入社まで導くことは困難です。つまり、闇雲に求人を開拓していては、せっかく魅力求人に集まってきた求職者を入社まで導くことができず、求人開拓工数と求職者対応工数だけが無駄になってしまいます。そこで、中心となる人気求人を取り囲うように、求人要件を一段階下げた入社まで導く求人群を用意する必要があるのです。
無闇に大量の求人を開拓するのではなく、自社で集客の柱となっている求人を特定し、その求人の周りを取り囲うように、求人を開拓する必要があるのです。
ドーナツ理論の具体例
あなたの会社で、agent ank株式会社の営業求人を保有しており、その求人が人材業界の20代若手に人気の求人であった場合、この求人を中心として、どのような求人を開拓しますか。
もちろん、採用要件がワンランク下がる求人であることは間違い無いのですが、訴求ポイントがバリュエーションに富んでいることが重要です。求職者からすると、第一志望の求人に落ちており、次のステップに進むためには、何らかの”妥協”が必要です。そしてこの妥協ポイントは、求職者の価値観や転職活動の軸によって様々なので、人材業界の求人だけを用意しても入社確度は高くなりません。
人材という切り口で魅力に感じていた人もいれば、風土や会社規模、働き方など、agent bank株式会社の営業求人の中でも魅力に感じたポイントは人それぞれです。まずは、その魅力求人の中で刺さっている訴求ポイントのヒアリングを実施し、多い訴求ポイント順に類似性の高い求人をターゲットにし、求人を開拓していくのが最も効率が良い方法です。
ターゲット求人のリストアップ方法
では、必要な求人の特徴が明確になった場合、どのように求人を探せばいいのでしょうか。転職サイトで検索してリストアップする方法が最もメジャーな方法ですが、掲載されている求人は広告掲載費用を払っている場合がほとんどなので、人材紹介手数料を払える予算を持っているのかは断定できません。とはいえ、人材紹介の求人案件はweb上に出ていることがほとんどない(DODAやマイナビエージェントサーチなど一部掲載あり)ので、紹介案件をweb上で探してリストアップすることは難しいのが現実です。
つまり、現状ではweb上で求人をリストアップして、アプローチするまでは人材紹介の利用有無が見えてこないのです。少しズル賢い方法で、リストアップする方法もありますが、そちらは今週のメルマガにて、触れてみたいと思います。(メルマガ登録はページ最下部より)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あくまでたくさん求人を開拓する必要はなく、いかに効率的に求人開拓に時間を使うのかが重要であり、その中の一つの考え方として、「ドーナツ理論」をご紹介しました。求職者視点で考えてみても、せっかく紹介会社に相談に行ったにも関わらず、選考を一つ落ちただけで、「求人がありませんので、これ以上サポートできません」というのは、酷すぎますよね。しっかりと求職者に価値提供をするためにも、ぜひ求人開拓の際の参考にしてみてください。
また、最近では、自社では求人開拓は一切行わず、外部求人データベースサービスを利用する企業が増えてきました。このように大変な求人開拓作業などを丸っと削減でき、自社でリソースをかけることなく、豊富な求人を利用できるからです。立ち上げ時期は出来るだけ外部リソースも使いながら、軌道修正ができる状態を保っていくことが重要です。
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