転職での「地頭が良い」とは | 地頭が良い人の特徴や仕事のやり方まとめ
今回は転職市場で「人材の評価ポイント」として耳にすることが多い「地頭が良い」という言葉にフォーカス。使用される機会が多いキーワードではありますが、実際の定義はやや曖昧。「地頭がいい人とは、具体的にどのような人か」分からない方も多いのでは。
地頭がいい人の特徴や見極め方を解説します。
「地頭が良い」とは
「地頭が良い」とは、「その人の本来的な頭の良さ」を指す言葉。学校の成績など後天的な学習や暗記による「頭の良さ」ではなく、論理的な思考能力の高さや柔軟な発想力、コミュニケーション力を主に指します。
「地頭」は「IQ」「EQ」をミックスした概念に近い
地頭の定義が曖昧なのは、「論理的思考」と「発想力」というベクトルの違う知性をセットで取り扱う言葉であるため。
論理的思考能力は「IQ」に近いもので、頭の回転力や知的な反射神経の良さを示します。
発想の豊かさやコミュニケーション能力の高さは「EQ(心の知能指数)」に近いもの。共感力、想像力、柔軟性、リーダーシップなどを示すもの。この両方をバランスよく持つ人が、「地頭が良い人」と言えるでしょう。
地頭が良い人の特徴・仕事のやり方
地頭が良い人の特徴や仕事のやり方の例は、以下の通りです。
仮説思考 | どのような状況でも「自分で答えを導き出す」力がある
学校の試験は「事前にインプットした知識を組み合わせて、答えを導き出す」ものです。一方で社会に出てからは、状況は流動的に常に変わります。「事前にインプットした知識」を活かすだけでなく、限られた検討材料から仮説を組み立て、採るべき行動や戦略を検討していくことが求められます。
地頭がいい人はどのような状況でも常に仮説を立て、自分で答えを導き出す力があります。
コミュニケーション力が高い | 理解力/説明力に優れる
地頭の良い人は他人の話や計画、プレゼンテーション内容に対する理解力に優れ、話を聞いたら、その場ですぐに解像度の高い質問を行うことができます。
また理解力に優れるため、一度聞いた話を他の人に説明する力にも優れます。
企業ではトップと現場の橋渡しのような役目も難なくこなせるでしょう。
応用力が高い | 業務の分析力・改善力に優れる
地頭の良い人は一度定めたフローやマニュアルに縛られず、業務を常に分析~改善していくことができます。「同じ作業をいかに効率よく進められるか」といったことを検討し、小さなレベルから改善に取り組んでいくことが可能。企業の生産性向上に貢献していくことができる人材です。
地頭が良い人は企業側からの採用ニーズも大きい
前述の通り、地頭が良い人は「仮説思考」ができ、企業の生産性向上に貢献可能。トップと現場の橋渡し役も柔軟にこなせます。そのため、企業からの採用ニーズも「将来のリーダー/幹部候補」として大きいです。そのため人材紹介会社に対しても「地頭がいい人」を人物像として提示する会社も多いです。
【人材紹介会社の担当者向け】「地頭が良い人」の見極め方
企業から「地頭が良い人」と採用要件として提示された場合、困ってしまうケースも多いのが「人材紹介会社」の担当者。定義が曖昧なためです。
しかし、面談である程度「地頭が良い人」を見極めることも可能です。その方法の1つが「仮説思考を求める質問をする」こと。
たとえば企業側の採用要件が「地頭の良いWebディレクター」で、Webディレクターの経験者と面談を行うとします。
その際には、実在するウェブサイトを面談相手にいくつか提示。「このサイトで◎◎がKPIとして設定された場合、あなたならどのように改善策を組み立て、実行しますか?」といった出題を行うと良いでしょう。
「地頭」があまり良くない人であれば質問に対して戸惑い「調べないと分かりません」などと返すでしょう。
一方で地頭が良い人であれば、提示された材料の中から答えにつながりそうな要素をいくつか探し、何らかの有意義な回答を行うでしょう。
地頭の鍛え方
地頭を鍛える方法を「論理的思考能力(IQに近いもの)」と「発想力(EQに近いもの)」に分けて、紹介します。
論理的思考能力
おすすめの方法は「パターン認識問題」を繰り返し解くことです。
パターン認識問題とは、以下のような問題。「?」の答えを皆さんも考えてみてください。
2 + 5 = 7
2 + 5 = 14
5 + 1 = 20
9 + 11 = ?
シンプルな問題ですが、裏に隠れている法則性/ロジックを見極めるトレーニングになります。またボードゲームがお好きな方であれば、詰将棋もおすすめです。
発想力
EQは一言で言えば「コミュニケーション力」に近い要素。そのため「他人との関わり」の中で鍛えられる能力です。そのため、業務外の時間で社会人サークルや勉強会に参加するなどして「初めて会う人」と会話する機会を多く持つのがおすすめです。
また現実的にそうした時間を多く持てない場合は「人間観察」がおすすめ。
たとえばYouTuberの動画を視聴しながら「どのような話題の時には、どのような立ち振る舞いや身なり、表情をしているか」を観察。「大物ゲストが来た時には耳を触る場面が多い。この人は緊張したときは耳を触るくせがある」など、観察力が身についてくれば、日常でも観察力を活かして相手に配慮したコミュニケーションができるようになるでしょう。
まとめ
今回は「地頭が良い人」の特徴や、地頭が良い人物への採用ニーズが高い理由を解説しました。特に人材紹介会社の担当者の方は、地頭が良い人の見極め方を面談などで役立ててください。
※当サイトに掲載されている記事や情報に関しては、正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
編集部では、人材紹介に関する様々な情報を無料で提供しています。お気軽にご登録ください!