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コラム
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SNSを活用したセルフブランディングについて|株式会社アースメディア・松本淳氏

    「十分な求職者、採用候補者の数を確保するのがとにかく大変だ」  ──  多くの企業の採用担当者や人材エージェントの募集担当者・キャリアアドバイザーからこのような声が聞かれます。

    これまでの数十年間、国内においては景気の循環によって求人数と求職者数の需給バランスは大きく変動してきました。しかしながら近年、景気変動にも関わらず、求人数に比べてつねに求職者数が不足する事態が続くようになっています。

    これには、国内における人口構成の変化が影響しています。ミドル・シニア層においては新しく職を探すのが難しいケースもある一方、企業が求める「これから主戦力となっていく」世代については、その絶対数が減っていくため景気の変動に関わらず常時不足することになります。これは構造的な問題で、将来的にはますます顕著な現象になることは間違いありません。

    短期戦略から長期戦略への転換が必要

    他社に比べて「十分な人材の数を確保できない」という問題の根底には、多くの企業や転職エージェントが長らく短期的な人材募集戦略にのみ集中していたという経緯があります。とにかく「今すぐ転職できる/したい」人だけを追ってきたという業界としての背景が大きいといえるでしょう。

    とはいえ、企業内や事業部の事情のために「今期中に◯人を必ず集める」などという短期的な指標を追い続けねばならない現実もあると思います。しかし、だからといって単にそれだけで終わっていては、人材募集や採用に関するブランド力やポテンシャルの蓄積にはならないのが現実です。

    人材募集について短期的な成果だけを求めていると、常に自転車操業のような活動に終始してしまいます。瞬間的・短期的なチャンスだけを狙うから、「運」に大きく左右されてしまうのです。たまたまスカウトできた、たまたまニーズが合った人と巡り会えた…  そういう不確実な人材募集や採用の繰り返しになってしまうということです。

    長期的に「自社のファン」を増やすことの重要性

    これだけ採用市場が逼迫してくると、短期的な目標を追うだけで精一杯になってしまうという事情も理解できます。しかし、今こそ「自社の本当のファンづくり」に手を付けておかないと、この先、ずっと同じことを繰り返すことになるでしょう。

    これは、求人企業であっても転職エージェントであっても同じです。中長期的な戦略に基づくファンづくり、これこそが唯一、永遠の自転車操業から脱出でき得る手段だといえます。

    ファンづくりは、一朝一夕には実現できません。大量に広告投下をしたり、一方的なプロモーションをいくら増やしたところで、本当の「ファン」というものはなかなか増えないものです。採用広報や募集広告も重要ですが、今までの自社の広報活動は本当のファンづくりに寄与してきたといえるのか、一考の必要があるでしょう。

    セルフブランディングの重要性

    自社のファンづくりを推進していくために重要なのがこの「セルフブランディング」です。会社のブランドも非常に重要ではありますが、とくに人材採用、転職エージェント業務においては、人材の募集や獲得に関して、組織の中の人としての「個人」の信用やブランディングが大きな意味を持ちます。

    たとえどのような転職エージェントに登録したとしても、その中の「誰」が担当者になるかでそのサービスの質が大きく変わることは多くの求職者が理解しています。だからこそ、会社のブランド力を向上させる一方で、現場のキャリアアドバイザーなどの個人としてのセルフブランディングを強化することは極めて重要です。そしてこの流れは、今後ますます加速することでしょう。

    例えば一部の転職DBサービスなどでは、登録しているキャリアアドバイザー個人のランキングや実績が求職者に示されます。このランキングの力は大きく、求職者がより良いキャリアアドバイザーを探すときの重要な手がかりとなります。このランキングを上げることも、ある種のセルフブランディング強化につながるアクションではあります。

    しかしながら、このようなランキングはその個別サービスの中で閉じたものです。過去の実績数値のみで判断されることが多く、自由かつ継続的に仕事に対する姿勢やビジョンを発信することなどはできません。かつ、サービスの利用をやめるとそのランキングは無いものとなってしまいます。せっかく上げたランキングも、あくまで個別のサービスに紐づくもので、自身にとっての本当の資産とはならないのです。

    SNSでセルフブランディングを促進するこということ

    だからこそ、転職DBなどの個別サービスのみならず、よりオープンでパブリックなプラットフォームであるSNSなどで自分自身のセルフブランディングを強化する努力が重要なのです。

    SNSを運用するといっても、企業の公式アカウントや採用アカウント、または転職エージェントとしてのアカウントのみだと、求職者にとって「親しみ」を持つのはなかなか難しいものです。企業としての発信には限界があり、どうしても定型的な発信やセミナー情報などのお知らせがメインになってしまうからです。これでは、本当のファンを増やすことができません。

    重要なのは、法人アカウントのみならず、それぞれのメンバーの個人アカウントにて、「個人の責任において」発信を継続させることです。そうすることにより、単に組織としてではなく、組織の中にいる生身の「人」の声を届けることができます。それこそが、真剣に仕事を探している求職者に対しての最高のコミュニケーションになり得るのです。

    この個人のブランディングは、それが結果として組織全体のブランディングにも大いに寄与します。法人としての発信はどうしても宣伝やPRとして受け取られてしまうことが多いですが、組織の中から個人としての考えを発信することにより、その組織自体に親しみを感じ、本当に信用できるようになります。

    会社の個々のメンバーが、自由に、前向きにSNSでの発信を続けている。こういう会社は信頼できてファンも増えますし、実際、SNSではこのように多くのユーザーに「人気のある」会社が増えてきています。それは多くの場合において公式アカウントの功績というよりも、「メンバー個々のアカウント」の活躍の総和によるところが大きいのです。

    SNSにおいて、「個人」としても着実にセルフブランディングを進めること。そして一方、会社としては、そのメンバー個々の動きを積極的に支援すること。まさにその姿勢こそが、個人のファン、そして会社自体のファンを増やし、長期的な募集戦略や人材採用を成功させることにダイレクトにつながるのです。

    Profile
    株式会社アースメディア  https://earthmediacorp.com/
    代表取締役 松本淳氏
    大学卒業後株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社、人材紹介事業の新規立ち上げで事業戦略立案などを担当。 2003年に独立、求人検索エンジン事業のジョブダイレクトを創業し、リクルートによるM&A提案を受け5年で事業売却。その後は海外NGO支援、社会起業家支援などを手掛ける一方、新規事業戦略、組織・人材戦略を中心に法人への事業コンサルティングを提供。『LinkedIn活用大全』の著者。

    LinkedInを活用した求職者集客について、人材紹介マガジンを運営する「agent bank」の主催ウェビナーでも無料でより詳しく解説しています。
    https://agent-bank.com/seminar/s/linkedin/

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