人材紹介に必要な基本契約書、書類の例と雛形テンプレートの使い方
人材紹介とは求職者と企業をマッチングし、マッチングが成立した際に紹介手数料を受け取るビジネスです。よく似た人材ビジネスには「人材派遣」があげられますが、両者には以下の画像のような違いがあります。実際に企業に対して人材を紹介する場合、「有料職業紹介基本契約書」の締結が必要です。またその他諸々必要な書類もあります。契約書の例や記載が必要な事項などを、今回はご紹介します。
人材紹介に必要な基本契約書、書類の一覧
有料職業紹介(人材紹介)契約書
人材紹介会社が実際に人材を紹介する企業に対して発行する基本契約書です。職業安定法上、記載が必要な事項などは後半でまとめて紹介しますが大まかには以下のような内容が必要です。
・採用成功報酬フィーの料率(一律料金)
・返金規定
・支払い期間(請求日支払日)
ヒアリングシート
ヒアリングシートは、求職者と企業の双方に対してそれぞれ使うものです。求職者に対してはこれまでの職歴や保有しているスキル、転職の動機などを聞き出してまとめます。ここで聞き出した項目を「スキルシート」にまとめ直して、企業に対して補足資料的に提供することもあります。企業に対しては採用したいポジションや年収イメージなど必要な情報を聞き出すために「ヒアリングシート」を使います。
求人票
企業から聞き出した求人の詳細を「求人票」としてまとめ直したものです。採用ポジションや契約期間、賃金など必要な情報をまとめます。
人材紹介契約書の整備
先にご紹介した人材紹介関連の書類のうち、やはり自力での用意が非常に大変なのが「有料職業紹介(人材紹介)契約書」でしょう。また、他社のものやWEB等で公開されているひな形テンプレートを使う際は、必ず「リーガルチェック」も欠かさないようにしてください。自社で作り下ろしたものではなく、ひな形を使う場合は「自社の人材紹介の規定などとは、ひな形の契約内容は適していない」ケースもあるためです。
【詳細】人材紹介契約書に職業安定法上記載が必要な事項の例
取扱職種や地域の範囲
その契約において取り扱う職種や地域を記載します。たとえば紹介される人材の「品質」が重要であり、ポジションや職種は柔軟に対応するといったスタンスのクライアントとの契約であれば「国内かつ全職種」などと記載しておくとよいでしょう。
紹介手数料の算出方法と発生条件
人材紹介の手数料の算出方法と発生条件、具体的な料率などについて明示的に書く必要があります。手数料の計算などについては、こちらの記事を参考にしてください。
手数料の返還
「返金規定」についても明示的に書く必要があります。返金規定については、詳細はこちらを参考にしてください。
求人者および求職者の個人情報の取扱い
人材紹介事業者は企業と求職者の個人情報を取り扱う職種です。よって個人情報の漏洩の防止は重要事項であり、個人情報の取扱い規定も書く必要があります。
こうした取扱い規定は自社の法務部や顧問弁護士と入念にすり合わせると良いでしょう。
まとめ
今回は人材紹介に必要な基本契約書や書類の例と、また職業安定法上記載が必要な項目の例などを解説しました。
契約書や書類の項目に不備があった場合、紹介事業を運営する中で契約トラブルが発生するリスクがあります。よって契約書を実際に紹介事業で使用する際は、リーガルチェックも必要です。
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