コールセンターオペレーターの求人獲得・求職者集客に強い人材紹介会社を運営するためのコツ
人材業界において「コールセンターオペレーター」の職種は、派遣スタッフの斡旋が多いというイメージをお持ちの方もいるのでは。実は「コールセンターオペレーター」は正社員採用のニーズが大きな職種でもあります。そこで今回は人材紹介会社の担当者の方に向け、コールセンターオペレーターの求人獲得や求職者集客に強い人材紹介会社の運営のコツを紹介します。
【求職者集客】コールセンターオペレーターの就業形態などをまずはチェック
まずは「求職者集客」に焦点を当てた上で、前知識としてコールセンターオペレーターの就業形態をご紹介します。
実は意外と「正社員」が多い:人材紹介会社の参入余地が一定程度ある
前述の通り、「コールセンターオペレーター」は派遣のニーズが大きな職種でもありますが、正社員採用のニーズも大きいと考えられます。コールセンターは地方自治体などが積極的に誘致を行う対象であると同時に、金融業やサービス業などコールセンターを設置する企業にとっては「顧客のダイレクトな声の集積地」でもあるため、単なるアウトソーシングの対象に留まらず「ビッグデータの収集元」として活用が始まっています。よってコールセンターオペレーターの職種は、将来的にはスーパーバイザー(管理者)や「テレマーケティング担当者」としてのキャリアパスが期待され、正社員ニーズも底が堅いものと推察されます。
ハローワーク求人の賃金と「平均年収」に差があるためキャリアアップ機会も多い
厚生労働省が運営するjob tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))によると、コールセンターオペレーターの平均年収は367万円(令和5年度)。
一方でハローワーク求人に絞ると、22.5万円(令和5年度)。ボーナスを勘案しない場合、年収に換算するとおよそ270万円ほど。
ハローワークの求人の年収水準と比較して、実際のコールセンターオペレーターの年収水準はより高いと見られます。紹介するポジションにもよりますが、人材紹介会社にとっては「年収360万円~400万円」またはそれ以上の水準での紹介が可能な職種とも言えるでしょう。(職業情報提供サイト(日本版O-NET).コールセンターオペレーター.https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/64(2024年10月11日))
求人が「全国にある」ことも特徴的
コールセンターは地方自治体などが誘致するケースもあるため、都心部だけでなく地方に設置されていることがあります。よって求人が都心部だけでなく、地方にもあります。そのため都心部だけでなく、地方も求職者集客の中心となり得るでしょう。
未経験者採用の余地が非常に大きい
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))によると、「入職前の実務経験」の必要性について「特に必要ない」の回答が61.5%。入職前の訓練期間は「特に必要ない」が9.6%、「1か月以下」が23.1%。つまり実務経験はあまり問われず、訓練期間も「必要ない」か「1か月以下」程度というケースがある程度多いものと考えられます。入社前の実務経験を問わない企業が多いため、未経験者採用の余地が大きく、人材紹介会社にとっては「実務未経験者」の紹介先としてコールセンターはポテンシャルがあると言えるのではないでしょうか。(職業情報提供サイト(日本版O-NET).コールセンターオペレーター.https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/64(2024年10月11日))
コールセンターオペレーターを対象とした求職者集客のポイント
コールセンターオペレーターを対象とした求職者集客のポイントの一例は、以下の通りです。
求人検索エンジンを活用する
求職者集客において、貴重なプラットフォームとなるのが各種求人検索エンジンです。直接的に「仕事を探している層」が閲覧する検索エンジンであると同時に、人材紹介会社側にとっては、有料広告出稿による応募数の拡大など、求職者集客における打ち手が広がりやすいためです。
地方での集客に力を入れる
コールセンターの設置先が地方であるケースも多いため、求職者集客では「地方」にも目を向けることをおすすめします。求人検索エンジンでの有料広告を、特定の地方を対象に重点的に出稿したり、対象の地方に実際に足を運んでポスティングやセミナー開催などを通じて求職者を集めるのも一案でしょう。
求人企業側に「一か月程度の研修」などによる受け入れ整備も検討いただく
求職者側から見ると「入社後に充実した研修がある企業」と「そうでない企業」がある場合、前者の方が「安心して働けそう」という印象を抱くケースも少なくありません。
そのため求人企業側に対して「入社後の研修などをアピールできれば、より求職者側にとって魅力的に見えると思います。研修をより充実させてみるのはどうでしょう?」などと提案してみるのも良いでしょう。
高卒も対象にする
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))によると、コールセンターオペレーターの学歴は25%が「高卒」。つまり大卒資格などが必須の職種では無いため、高卒も対象に求職者集客を行うのも一案です。(職業情報提供サイト(日本版O-NET).コールセンターオペレーター.https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/64(2024年10月11日))
コールセンターオペレーターに関連する求人獲得のポイント
続いて、法人営業を通じてコールセンターオペレーターに関する求人を獲得する際のポイントを紹介します。なお人材紹介における「法人営業」については、こちらの記事でも解説しています。
人材紹介は求職者と企業のマッチングが成立した際に、成果報酬型で手数料が発生するビジネスモデルです。そのため求人案件の獲得自体は、企業に対して適切な提案を行い、信頼を得ることさえできれば難しくはありません。
「この企業は信頼できそうだし、求人を出すこと自体は無料だから試しに出してみよう」と考える企業も多いためです。
人材紹介のビジネスモデルについてはこちらでも解説しています。
大企業などが運営する「地方のコールセンター」のエリアをチェック
大企業が運営する「地方のコールセンター」のエリアをチェックしましょう。可能であれば、そのエリアに実際に足を運んでみることもおすすめします。実際に足を運ぶと「コールセンターが想像よりも駅から離れている。自家用車を持っている方でないと現実的に通勤できないであろう。すると働いているメインのオペレーターの方は主婦などだろうか」「主婦が多い場合、夕方以降に退勤してしまう方が多いはずだ。すると夜間に電話対応できるオペレーターを何らかの形で紹介できないだろうか」など、視野が広がり提案の精度が上がりやすくなります。
テレアポなどを通じた法人営業の「件数」も重要
「現地に足を運ぶ」のは、法人営業の「質」を高めることに相当します。一方で「量」も重要です。つまり多くの企業にアポイントを取り、たとえば1つの企業から断られたとしても「複数社にアタックをし続ければ、そのうちの数社程度は興味を持ってくれるのではないか」という視点で行動し続ける必要もあります。
求人データベースの活用も一案
自社で法人営業のリソースが十分に取れない場合は、求人データベースの活用も一案です。人材紹介会社向けの求人データベースでは、データベース上で公開されている求人に対し、自社でリーチしている求職者をマッチングさせることで人材紹介業を運営することができます。つまり自社の営業リソースを求職者集客に集中させることができます。
まとめ
今回は「コールセンターオペレーター」を対象とした人材紹介のコツを、求職者集客と法人営業の両面から紹介しました。実務未経験の方でも就業しやすく、なおかつ需要が安定的で、地方人材の開拓の余地も大きいのが「コールセンター」です。ぜひ人材紹介の戦略策定の参考にしてください。
出典元:job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/64)
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