

皆さんは、求職者の選考書類の作り込みにどれくらい時間をかけていますか?
多くの新規求職者を対応しているエージェントの方には、選考書類の添削は一切せずに、求職者から受け取った書類を求人企業にそのまま送っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし選考書類のブラッシュアップに時間をかけることで、1次選考通過率が5割を超えているエージェントもいます。一般的には、書類選考通過率の業界平均30%、1次選考通過率の業界平均は40%と言われており、双方をかけ合わせると約10%が1次選考通過率の平均値です。 つまり、約5倍までに数値を高めることができるのです。
今回は、時間をかけてでも、選考書類を作り込むべき理由を3つ分けて解説しています。
まずは単純明快に、書類選考通過率が上がります。なぜなら、多くの企業は人間が書類選考を実施しているからです。AIなどを使ってデジタルに書類選考をする企業も出て来ていますが、まだまだほとんどが人の判断に頼っています。
つまり、選考を通過させるか迷うラインの場合には、書類の作り込みや他の項目の見せ方によって通過するか否かが決まって来ます。「会ってみたい」と思わせる選考書類になっているかという細かい差が、選考通過率においては大きな差になって来ます。必須要件ギリギリの求職者ほど、担当エージェントのサポートの質によって、選考通過するかが左右されるのです。
選考書類を一緒に作っていくことで、求職者の自己理解に繋がっていきます。これは書類選考通過率だけでなく、面接の通過率も上昇にも繋がります。ほとんどの求職者は転職することに慣れていません。つまり、履歴書のフォーマットに合わせて記入しただけの状態では、自己理解が浅く、面接で自己の強みをアピールできないまま終わってしまいます。履歴書や職務経歴書のフォーマットに合わせて記入するのではなく、何を強みとし、どういう経験を裏付けにするのかという部分の全体を設計する際に、求職者自身の自己理解が深まっていきます。
同じフォーマットで同じような内容が多い選考書類を見飽きている人事担当者も少なくはないでしょう。できるだけ深い部分まで自己理解を深めた上で、その人のパーソナリティの部分が選考書類に憑依するようなものを一緒に作り上げることが、選考通過率を上昇させるでしょう。
戦略的に選考書類を作り込むことで、面接の内容もコントロールできます。なぜなら、面接官は、ほとんどの場合は面接前に選考書類を読み込んで、書類を元に質問を設計して来ます。当たり障りのない選考書類では、どんな質問をされるかわかりませんが、恣意的に話したいエピソードの文量を多くすることで、意識的に質問を誘導することもできるのです。
つまり、その人の強みやキャリア方向性を理解した上で、面接の内容までエージェントがデザインしてあげることができれば、選考通過率は上昇していくでしょう。面談時にヒアリングした内容を選考書類に反映させることで、そのヒアリング内容は資産となり、その求職者の各選考を手助けすることができるのです。
想像以上に、選考書類のブラッシュアップによって、選考通過率に影響する範囲が広がると思ったエージェントの方々も多いのではないでしょうか。選考書類を作り込むことには多くの時間がかかってしまう分、そのまま推薦してしまいがちですが、選考書類にかけた時間は複利となって自分の成果に影響していきます。
人数が少なくリソースが少ない時期こそ、求職者対応には時間を割いて行くべきです。最近では、自社では求人開拓は一切行わず、外部求人データベースサービスを利用する企業が増えてきました。求職者への価値提供にフォーカスができるからです。立ち上げ時期は出来るだけ外部リソースも使いながら、軌道修正ができる状態を保っていくことが重要です。
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