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事業戦略
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特化型の人材紹介業は失敗する?メリット・デメリットと特化するべきおすすめ業種

    特化型の人材紹介業は「紹介できる職種やポジションが限られる」ため、一見リスクが高そうですが、戦略次第で成功することも十分可能です。この記事では特化型の人材紹介業のメリットとデメリット、そして特化すべきおすすめの業種や職種について解説していきます。

    人材紹介会社のマーケティング戦略は2タイプに分けられる

    人材紹介会社のマーケティング戦略は、大きく分けて特化型とジェネラリスト型の2つのタイプに分けられます。それぞれには以下のような特徴や違いがあります。

    特化型

    特定の業界や職種に絞って人材紹介を行うことで、紹介先企業及び求職者に対して「高い専門性」「信頼性」をアピールしやすいタイプの人材紹介です。その業種・職種特有のニーズや課題を深く理解し、求職者や企業に最適なマッチングを提供することができます。

    資金繰り悪化による悪循環

    また、競合他社が少ない場合、市場シェアを獲得しやすくなります。一方で取り扱う求人数が少なくなりやすく、競合他社に対して埋もれてしまう可能性があります。

    ジェネラリスト型

    ジェネラリスト型とは、幅広い業界や職種に対応して人材紹介を行うことで、多様なニーズに応えることができるタイプです。マーケットが広くなるため、取り扱う求人数を増やしやすいのがメリット。

    その反面「業種ごとの採用ニーズを担当者が深く理解することが難しい」「広告費がかさみやすい」といったデメリットがあります。

    特化型の人材紹介会社はうまくいかない?

    特化型の人材紹介会社が失敗するというわけではなく、どのような戦略を取るかによって成功も十分にあり得ます。

    特化型人材紹介会社のデメリット

    特化型の人材紹介会社を運営するデメリットには、以下のような項目が挙げられます。

    ・マーケットが狭く、需要や供給に変動がある場合、収益に影響を受けやすい
    ・業界や職種ごとに法律や規制、資格などの知識が必要になる場合がある
    ・新規顧客獲得にコストや時間がかかる場合がある

    たとえば「プログラマー」など特定職種に対して、教育済みの未経験人材を紹介するという紹介事業は「未経験人材特化型」の一種。

    未経験人材の採用はその業種が好況の時には伸びやすく、不況の時には真っ先に採用が打ち切られやすいです。

    特化型人材紹介会社のメリット

    特化型のメリットには、以下の項目が挙げられます。

    ・特定の業界や職種に精通しているため、高い専門性や信頼性を持つことができる
    ・求職者や企業と密接な関係を築くことができる
    ・競合他社が少ない場合、市場シェアを獲得しやすい

    競合他社が少ないニッチなマーケットであれば、求職者(個人)に対しても求人者(企業)に対しても自社のブランドを強くアピールし、密接な関係を築きやすいです。

    人材紹介のフィー(手数料)は紹介した人材の理論年収の30%が目安。年収700万円の人材のマッチングに成功すれば、200万円前後の売上が立ちます。

    ニッチなマーケットであっても、その分野でトップの紹介会社となった場合は見込まれる売上はスタートアップやベンチャー、企業の一事業部レベルとしては十分に大きいです

    特化型人材紹介会社で成功するためのポイント

    特化型で成功するためには、自社の強みや得意分野を明確にする、市場動向やニーズを常に把握する、顧客と長期的な関係を築くなどが重要です。

    人材紹介の入金サイクル

    加えて、以下のようなポイントも参考にしてください。

    ・差別化できるサービスや価値提案を考える
    ・広告手法や営業方法を工夫する:狭いマーケットでの効果的なリーチ方法を見つける
    ・信頼できるコンサルタントを育成する:求職者や企業のニーズに応える説得力を持つ人材の確保は最重要
    ・成功事例や口コミを積極的に発信する:自社サイトやSNSなどで成功事例や口コミを公開し、ブランディングに努める

    人材紹介会社におすすめの「特化するべき業種・職種」3選

    人材紹介会社ににおすすめの「特化するべき業種・職種」の例は以下の3つです。

    ・IT業界
    ・ゲーム業界
    ・Web系フリーランス

    いずれも市場規模が拡大する中で、人手不足の傾向が見受けられる職種を対象とするものです。プロジェクトマネージャ級の人材では年収が1000万円クラスに到達するケースが多いことも一つの特長。

    なお上の3つ以外の業種・職種の紹介を手掛けたい場合、その業種が「人手不足か」を見極めるのが重要です。たとえば「医療業界」なども十分に参入余地があるでしょう。以下の記事でより詳しく解説しています。

    IT業界

    IT業界は経済産業省の試算によると、2030年に「最大で約79万人のIT人材不足が予想される」など典型的な人手不足の業種の1つです。

    CTOやPM級のエンジニアのマッチングが成立した場合、理論年収としては800万~1000万前後が見込まれることも珍しくありません。人材紹介会社にとっては一件当たりのマッチングで得られる収益が大きいです。

    IT業界に特化するエージェントの代表例の1つは「マイナビIT AGENT」。IT業界に特化した人材紹介会社で、ITエンジニアやプロジェクトマネージャーなどの専門職を扱っています。

    ゲーム業界

    ゲーム業界は新型コロナウイルスの感染拡大による「巣ごもり需要」で急激に市場規模が拡大。2020年には国内ゲーム市場規模がついに2兆円を突破し、過去最高の規模に。2021年にもほぼ横ばいの2兆円規模で推移しています。

    今後もスマホゲームを中心とした需要拡大が見込まれ、将来性が高い業種です。

    ゲーム業界に特化した人材紹介会社の例には「シリコンスタジオエージェント」が挙げられます。ゲームデザイナーやプログラマー、プロデューサーなどの職種を対象にしています。

    Web系フリーランス

    IT業界やゲーム業界の市場規模の拡大や人材不足を背景に、需要が伸びているのが「フリーランス」です。特にWebアプリケーションの開発などを手掛けるWeb系フリーランスに特化した人材紹介を行うエージェントが増えています。

    代表例は「Workship」。IT/Web業界に特化したフリーランス向けの求人情報サイトで、エンジニアやデザイナーなどの技術者向けの案件が豊富に揃っています。

    なお同様のフリーランスエージェントには、他に「レバテックフリーランス」が挙げられます。こちらもIT/Web業界のフリーランスに特化した求人情報サイトで、多くのプロジェクトや案件が掲載されています。

    まとめ

    今回解説した通り、特化型の人材紹介には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

    ・メリット:専門性が高く、求職者や企業と密接な関係を築きやすく、先行者メリットを得やすい
    ・デメリット:マーケットが狭く、企業規模が成長しにくい。

    特化型の人材紹介は、上手くいくかどうかは、業界や職種の需要や競争状況によって異なります。特化型の人材紹介を運営する際は、紹介先となるであろう企業リストをあらかじめ作成し、それらの企業の採用ニーズを高い解像度で理解することがまず重要でしょう。

    ※当サイトに掲載されている記事や情報に関しては、正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。

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