人材斡旋(あっせん)とは?人材斡旋と紹介業、人材派遣の違いを解説
今回は「人材斡旋(あっせん)」について解説します。
あっせんとは「間に入って双方をうまく取り持つこと」を意味する言葉です。転職市場でも「あっせん」という言葉は日常的に使われる言葉です。
とはいえ「人材斡旋と人材紹介は、何が違うのか」「人材斡旋と人材派遣は、何が違うのか」など言葉の定義を正確に把握し切れていない方も多いのではないでしょうか。
人材斡旋の定義を1つ1つ解説します。
人材斡旋(あっせん)とは?
人材斡旋(あっせん)とは「求職者(個人)と求人者(企業)の間に入って双方をうまく取り持つ」ことを意味します。
人材斡旋の定義は?紹介業との違い
職業安定法第4条第1項では、職業紹介は「1.求人及び2.求職の申込を受け、求人者と求職者との間における3.雇用関係の成立を4.あっせんすることをいう。」と定義されています。
各項目の定義は以下の通りです。
1 求人
報酬を支払って自己のために他人の労働力の提供を求めることをいいます。2 求職
報酬を得るために自己の労働力を提供して職業に就こうとすることをいいます。3 雇用関係
報酬を支払って労働力を利用する使用者と、労働力を提供する労働者との間に生じる使用・従属の法律関係をいいます。4 あっせん
求人者と求職者との間をとりもって、雇用関係が円滑に成立するように第三者として世話をすることをいいます。引用元:東京労働局
斡旋は「職業紹介を行うための手段」であると言えるでしょう。
人材斡旋会社は一般的に「人材紹介会社」「転職エージェント」と呼ばれる
人材斡旋(あっせん)は、職業紹介を成立させるために「求人者と求職者との間をとりもつ」ことです。
つまり、人材斡旋会社が手がける事業は「職業紹介」です。よって、人材斡旋会社と「人材紹介会社」「転職エージェント」は同義です。
人材斡旋会社が提供する主な紹介サービス
人材斡旋会社が提供する主なサービスは、以下の通りです。
求職者向け
求職者に対しては、一例として以下のようなサービスを提供します。
・キャリアコンサルティング
・求人案件紹介
・履歴書作成サポート
・面談サポート
・雇用条件の調整
・雇用契約書締結サポート
求人者向け
求人者に対しては、一例として以下のようなサービスを提供します。
・求める人物像等に関するヒアリング
・採用戦略の提案
・求職者の獲得
・(要望に応じて)ヘッドハンティング
・面談サポート
・雇用条件の調整
・雇用契約書締結サポート
国内の代表的な人材紹介会社20社を以下の記事で紹介しています。事業領域やターゲットとする層を企業ごとに比較すると、業界研究の参考になります。
人材斡旋(あっせん)と人材派遣の違い
最後に、人材斡旋と人材派遣の違いについてまとめます。
こちらの記事も、併せて参考にしてください。
ビジネスモデルの違い
人材斡旋は、求職者と求人者のマッチングに特化します。よって求職者は、求人企業に直接契約されることが前提。
斡旋を手がける人材紹介会社は、マッチング成立時に紹介手数料の支払いを受けます。人材紹介のビジネスモデルは、こちらの記事で紹介しています。
市場規模と将来性
人材業界の市場規模は、7兆円を超えています。そのうち6兆円以上を占めるのが人材派遣業。人材紹介業の市場規模は3000億円ほどです。しかし、人材紹介業は「2009年度以降、右肩上がりでの市場拡大が続く成長産業である」ことが特徴です。
市場規模の詳細なデータは、こちらの記事にまとめています。
派遣業は市場規模は大きいものの、営業利益率が1.2%前後。利益率が他業種と比較して、極めて小さいことが「業界の将来性」を検討する上での懸念点です。
人材派遣業から人材紹介業に新規参入するプレイヤーも増えており、業界は変革期にあると言えるでしょう。
人材業界の市場動向については、人材紹介マガジンを運営する「agent bank」で無料のeBookも配布しています。以下のURLよりダウンロードできるため、ぜひ参考にしてください(※Eメールアドレスの登録が必要です)
まとめ
人材斡旋について詳しく解説しました。「人材斡旋」の定義を確認し、業界研究を行う際の参考にしてください。
※当サイトに掲載されている記事や情報に関しては、正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
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