

従来、人材紹介会社の求職者管理やマッチング業務はExcel(エクセル)などで管理するケースが少なくありませんでした。
一方でExcelによる情報管理はバージョン管理が煩雑になりやすく、なおかつ複数人でのリアルタイムの同時編集ができず、ミスの原因になりやすいことが欠点です。
今回は人材紹介会社を対象としたおすすめサービスやシステムを4つ紹介します。
クラウド上で情報管理や業務効率化が可能なサービスをまとめたので、ぜひ自社業務の見直しの参考にしてください。
人材紹介会社向けのサービスとは、人材紹介会社の「求職者管理」「求人情報管理」「マッチング」など各種業務の効率化を目的としたシステムです。
などの機能があり、人材紹介業の業務の大半をクラウドで管理することが可能となります。
人材紹介会社向けサービスの代表例には「求人データベース」「求職者管理」の2つがあります。
求人データベースとは、求人獲得のサポートを目的としたサービス。求人データベースには求人情報が公開されており、各種求人と求職者をマッチングすることで、自社で法人営業をせずに人材紹介業を運営することが可能です。
こちらの記事では、より詳しく求人データベースについて解説しています。併せて参考にしてください。
求職者管理とは、求職者(個人)の履歴書や職務経歴書、勤務地や年収の希望要件といった個人情報の管理を行うシステム。
情報管理を円滑にし、求人者や求職者に向けた対応の抜け漏れを未然に防ぐことを目的としています。
こちらの記事では、より詳しく管理ツールについて解説しています。併せて参考にしてください。
人材ビジネスの主要3業種(人材派遣、人材紹介、再就職支援)の中でも、2009年度以来、市場規模の拡大が右肩上がりで続いているのが「人材紹介業」です。
主要3業種の市場規模については、こちらの記事でまとめています。
人事業務の課題をテクノロジーで解決する「HRテック」の広まりもあり、人材紹介業に関連するサービスや各種システムは次々に登場しています。
自社に適したツールを適切に導入できるように、次のポイントを意識したサービス選定を行うことをおすすめします。
操作が難しいツールや、わかりづらいツールは「操作方法を社内に浸透させること」が難しいものです。
求職者の管理や選考状況の管理、マッチングなどをリアルタイムに行うにはシステムを営業担当者やキャリアコンサルタントも使いこなせる状態であることがベスト。
そして営業担当者やキャリアコンサルタントが、必ずしもITリテラシーが高いとは限らないのもまた事実です。
できる限り操作性がシンプルがツールを選びましょう。
人材紹介会社を対象としたシステムには、「人材派遣と兼用の管理ツール」もあります。しかし人材紹介業と人材派遣業は、同じ人材ビジネスでもビジネスモデルが異なります。
つまり、管理に必要な項目も両者では異なります。
人材派遣業への新規参入予定が特にないのであれば、人材紹介に特化したシステムを選ぶことがベターです。
2020年現在、法改正によりシェアオフィスやレンタルオフィスでの免許取得が可能になるなど、人材紹介業の起業の敷居は下がっています。
新規に人材紹介会社向けシステムの導入を検討する多くの事業者は「スタートアップ」に該当するのではないでしょうか。
スタートアップを対象にした、人材紹介業に関するノウハウ提供やセミナー開催などを積極的に行なっている事業者のサービスを利用することがおすすめです。
また「営業担当者とこまめに連絡を取り合える環境か」も重要。エラーや不明点を即時に解決できることは、予期せぬ業務の停滞を未然に防ぐことに繋がります。
ここからは「求人データベース」「求職者管理」の2分野を対象に、おすすめの人材紹介会社向けサービスを紹介します。
まずは求人データベースのおすすめサービスを紹介します。
おすすめの求人データベースサービスについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
人材紹介マガジンを運営する株式会社ROXXが提供するクラウド求人データベースが「agent bank」です。
求人データベースを利用した転職者数の紹介数および決定数において、国内No.1のサービス。
求職者集客と求人開拓の双方を支援している人材紹介プラットフォームであることが最大の特徴で、紹介実績は毎月1万人越え。エージェント企業の報酬受取額のトップ企業は、エージェント数7名で合計報酬額は1億円を越えています。
人材紹介マガジンでは、agent bankの導入事例のインタビュー記事も公開中。
例えばHEARTS Asset Management株式会社は、業界未経験からの人材紹介事業立ち上げでagent bankを活用。導入初月から内定2名を実現しています。
利用料金は「面談課金制」。より詳しい料金プランは、公式ウェブサイトよりお問い合わせください。
公式ウェブサイト:https://agent-bank.com/
続いて、求職者管理向けのサービスを紹介します。
マッチングッドは、人材紹介・人材派遣の業務効率化向けのクラウドサービス。求職者の応募管理から契約以後の全行程まで一元管理が可能で、売上集計なども可能。
クラウドサービスのためデータの二重入力などのミスも未然に防げます。
またデータ移行や画面のカスタマイズも無償で可能。既存の社内ツールや運用フローにできる限り寄り添った形でのシステム導入が可能です。
月額費用は、20,000円~。
公式ウェブサイト:https://www.matchingood.co.jp/
CAREER PLUSは、マッチングッドの運営元「ブレイン・ラボ」が手がける人材紹介特化型サービス。
人材紹介会社向けの基幹システムとして開発され「面談数」「求人紹介数」といった売上に直結するKPIを管理可能。
求職者情報や面談履歴を管理し、担当者ごとにKPIと実績を数値で見える化。業務改善の手がかりを洗い出すきっかけとして、システム上のデータを活用できます。
料金プランは問い合わせが必要です。
公式ウェブサイト:https://careerplus-info.com/
HRビジネスクラウドは人材紹介・人材派遣向けのクラウドサービス。
求人媒体や自社サイトと常に自動連携しながら、求人者・求職者の情報をアップデート。「まだ自社で稼働させられていない登録者」や「獲得したばかりのホットな求人案件」を洗い出し、抜け漏れなく最新の情報に基づいたマッチングを実現できます。
多機能で拡張性が高いため、カスタマイズによって「痒いところに手が届く」ような機能も導入可能。
月額料金は1ユーザーにつき、15,000円〜。
公式ウェブサイト:https://hrbc.porters.jp/
最後に人材紹介会社向けのサービスの導入メリットと注意点をそれぞれ見ていきましょう。まずは導入メリットから解説します。
人材紹介業では「求人案件」「履歴書」「職務経歴書」など求人者・求職者それぞれのデータが日々積み重なっていきます。
これらのデータをExcelなどのファイルで1点ずつ管理することは作業量が膨大で、バージョン管理にも手間がかかります。
クラウドサービスを導入することでデータを一元管理可能。サービスによっては自社サイト・外部の求人媒体を問わず、データを常に連携し、応募状況の管理を自動化することも可能です。
情報の整理がしやすくなるため、労働局による監査などにもスムーズに対応できます。
求人者・求職者の管理がしやすくなるため「まだ一案件も紹介できていない求職者」や「獲得したばかりの案件」などを、ステータスごとにピックアップできます。
自社で抱えている求職者、求人者を抜け漏れなく確認し、1件でも多くマッチングを実現するためのツールとして活躍するでしょう。
担当者ごとのKPIや実績数値、各応募者ごとの選考状況など細かな進捗管理ができます。
例えば「担当者Aが手がける応募者の選考辞退率は低いのに、担当者Bの辞退率は高い」など課題を見える化することも可能です。
上の場合、担当者Aと担当者Bにそれぞれ業務についてヒアリング。両者の応募者に対する「言葉遣い」「求人案件の提案の仕方」などを確認。また場合によっては、求職者にキャリアカウンセラーへの意見を募ることで業務改善に繋げることができるでしょう。
記事の前半にも解説した通り「操作性」や「人材紹介に特化したシステムかどうか」は事前に確認しておきましょう。
また人材紹介業は、応募者の個人情報を大量に扱う事業でもあります。データの一元管理をする場合、一元管理をする先となるサービスのセキュリティ体制は入念にチェックしておきましょう。
今回は最新版の人材紹介会社向けのおすすめサービスを解説しました。
クラウドサービスを導入することで、求人情報の管理を効率化し、業務のスピードを向上することができます。ぜひ自社に適したサービスを探す参考にしてください。
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